理由が欲しいのは私だ。 [日記]



本日は、ちょっと暗めの3本です!




あまり欲がない。
所有する事が、とても怖い。
借りを作る事も。

盗られるのが怖いから。
盗られないモノが欲しい。

それは、
お金では買えないものだ。
お金に換えられるものは、盗られてしまう。

そうした考えは、
所有しているモノへの執着が増幅してゆく。
人を信じてないから、
他者との貸し借りを一切しない。
人を信じないのは、本当は信じたいから。
だから、騙されやすくなる。

縛られるとは、そういう事だ。

無欲も信じないことも放置すれば、
本末転倒人生ができあがり。

トラウマのあつかいは難しい。





今、目の前にあるモノたち。
私を通して、やっと繋がる線。
モノとモノは繋がらない。
必要なモノしかない。
宝箱。
その中に私もいる。

風音、遠くから聞こえる車の音、流れてくるテレビの音、
老人の咳、カラスの声、草木がこすれ合う音、パソコンの起動音。
同時に起こってるのに、同時に聞こえない。
箱の外には音が在る。何も見えない。

今の私には、調和が無い。






毎日部屋の窓から、ミカンの木(野生)を眺めていた。
花が咲き春になり、朝になるといっせいに虫が騒ぎだす。
葉っぱの重なりが風を知らせる。
鳥が来て「ぎゃー」と鳴き始める。
蜂が来るカナブンが来る、バッタ鈴虫蚊蝶甲虫。
朝には朝の、夜には夜の虫音。
花が、緑の実になって上に伸びてゆく。
果実は重みがまして下に垂れ下がり色づく。
いつしか、その上に雪が積もる。
食べきれないほどのミカンがなり、夜な夜なドサッドサッと大地に帰る。
そんな時間を何年も過ごした。
絵を描きながら過ごした。

ミカンの木に存在理由は無い。
そこに在って、生があって、育んで全てが球に成って理由が無い。

理由が欲しいのは私だ。



2004/02/08





共通テーマ:アート

有馬かおる

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